概要はここから・・・。申込方法等は追って掲載いたします





下記は前回開催の状況

 島内には急速な過疎化に伴い放置された沖縄民家が多数点在し、それらの老朽化、崩壊は伝統的な景観の損失であります。これら放置された古民家を再生し島の景観を守ると共に、それを「島暮らし体験」の1棟貸しの宿泊施設として運用し、住民と共にスモールビジネスを発生させ、就労の場をつくりだす事業「古民家再生プロジェクト」を行っています。その一環として過去2回「沖縄古民家再生職人養成カレッジ」を開催しました。この事業は島内に古民家が放置される要因のひとつに、それらを再生できる人材の不足が挙げられ、再生を望むとなると島外に外注せざるをえず、多大な費用を要します。伝統的な家屋への認識もち、且つ技能をもった人材の養成は、再生職人としての就労のみならず、再生事業としての起業の可能性も含み、さらには地域の景観の保全にも大きく寄与するものと考え、過去2回の技術者養成カレッジを開催しました。
 今回、一般財団法人ハウジングアンドコミュニティ財団の助成を受け、第3回「沖縄古民家再生職人養成カレッジ」を開催させていただきます。過去開催したカレッジ同様、専門家の技術指導を仰ぎながら、古民家の修復過程を6講座に分けて、新規受講、再受講を含めさらなる人材の育成を目指したいと思います。また、前回までは島内募集が中心でしたが、若干名ですが島外からも受講希望者を受入、現在、就労に不安を抱く若者へ「技術をもつ仕事」の魅力に触れる「気づきの場」としての可能性も追求していき、今後の活動につなげたいと思っております。
カレッジ実施は、現在修復中の古民家2棟の一部を使用し行います。カレッジ進行の過程は当HP上でに随時掲載いたします。
尚、カレッジは週末を利用し行いますので島外からの1日だけの見学(交通費、宿泊費自己負担)も歓迎いたします。お問いあわせください。
 
  8月27日(土)、28日(日)
     
            
 台風11号接近のためフェリー運航が変更になり、当初予定していた10名参加の第1講座は5名だけの参加になりましたが予定通り「老朽材の解体と撤去」作業を行いました。床や天井をはぎ雨漏りやシロアリの被害による腐敗した部材を撤去し、65年ほどの時間で積もった埃やごみを撤去し、きれいな作業空間を確保しました。

  9月3日(土)、4日(日)
 
 
 第1回講座で解体した床に新しい部材を入れ、床の躯体工事を行いました。新しい柱や補強金具を設置し、以前よりはるかに強度を増した床の骨組みが出来上がりました。電動丸のこやインパクトドライバーなど、初めて使う受講生は当初恐る恐るの戸惑いがありましたが、2日目にはスムーズに使用できるようになり、作業効率も上がりました。最後に島の家屋の天敵であるシロアリの防除剤をしっかりと散布し第2回講座は終了しました。参加者8名、見学ボランティア1名。

  9月10日(土)、11日(日)
前講座で補強した床の梁に仮床板を設置し、天井の梁入れを行いました。続けて軽量天井材を使用予定の天井に下張処理を施しました。 今回はエアーコンプレッサーを使用したエアー釘打ち機を使用し、ヘルメットやアイマスクなど安全な使用法を指導しながらの講座でした。ほとんどが上を向いての作業ばかりで日頃、上を向いての作業をすることのない受講生は大変疲れた様子でしたが、仕上がりの様子には満足したようです。次回はこの現場で天井の仕上げ、他の現場で床の仕上げを行う予定です。参加者7名、見学ボランティア2名。

  9月24日(土)、25日(日) 
 
  
当初9月17日、18日開催を予定していました第4回講座を台風接近による影響で24日、25日に急きょ変更し開催しました。前回講座で下張した天井に軽量の天井材を施工しました。また、現在リホーム中の古民家に現場を替え、キッチンのタイル張り、床のPタイル張りを行いました。天井は解体した第1講座の状態からは全く見違えるほどの明るい天井に生まれ変わりました。キッチンの床の施工では、接着剤がほとんど乾いた状態からゴムハンマーでたたきながら行う作業に受講生は当初、貼れるのか疑問に思っていたようですが、施工後、全く動かない状態に貼り付けられたことにびっくりしていました。作業後、流し台も仮設置すると明るいキッチンに様変わりした部屋に受講生も満足でした。 参加者6名(急遽日程変更の為)
※第5回、6回講座は、10月初旬は週末にイベントが重なるため10月15日から行う予定です。

  10月15日(土)、16日(日)

 
 10月15日、16日第5回講座を開催しました。壁、床をサンドペーパーで研磨した後、オイルステンで着色していきました。長い歳月で汚れた柱を元の木肌が出るまで研磨する作業は大変で又、普通の塗料のように刷毛塗りするのではなく、布でこすり広げていく塗装作業に全員汗びっしょりでした。研磨作業に予定より大幅に時間がかかったため、床の塗装まで行うことができませんでした。次回講座までこちらでつなぎ作業を行います。又、仕上げの上塗り塗装は、二日目が豪雨になったため、湿度の関係で断念しました。次回講座でその一部でも行えればと思っています。研磨作業をやってくれた皆さん、鼻の中まで埃だらけになりお疲れさまでした。
次回の最終講座は、様々なイベントが重なり、11月12日、13日に行う予定にしています。


  11月12日(土)、13日(日)
 1ヶ月ほど日程がずれてしまいましたが、第5回向講座でやり残した研磨作業、床の着色を終え、細部の手直しを施し、最終の上塗りを終え、講座最終日を迎えました。最終講座は6名の参加になりましたが、長丁場のカレッジご苦労さまでした。特に今回のカレッジの中心になってくれた島外からの参加者の皆さん本当に有難うございました。(参加者6名)
 

 事 業 総 括
 今回、第3回目を開催させていただいた「沖縄古民家再生職人養成カレッジ」は若干の日程的変更が生じたものの概ね無事完了することができました。今回は前回になかった島外からの参加者を募集する試みを行いましたが、予想以上に反響があり、アクセスの悪さにもかかわらず多くの若者の参加がありました。その中の2名は夏休み中の限定参加でしたが県外(東京、京都)から参加してくれました。ほとんどがこのような体験は初めてで戸惑いはあったものの、指導者の説明や指示に興味深く関心を示し積極的に参加をしてくれました。また、島内からの参加者は少なかったのですが、全員が過去2回のカレッジを受講した経験者で、初めて参加する若者たちのサポート、指導役にまわってくれたことは心強い限りでした。
あらゆるものが準備された社会にあって、自らが汗することで変化し完成していく仕事、小さい作業の中にも大事な技やルールがあること、仲間と助け合う事でしか進まない仕事など様々な気付きを若者たちに提供できたのではないかと思っております。
毎講座終了後、食事を兼ねたレクチャーの中で、若者たちが離島暮らしを夢見たり、手仕事の世界に興味をもっていることを聞かせていただき、過疎化に悩む私達に新たな方向性を示唆していただいているような気がしています。
しかし、今回経験していただいたのは、全体のほんの一部にしか過ぎず、全体を理解するには程遠い事業ですが、これらをブラッシュアップしながら繰り返すことにより、将来、島暮らし望む若者たちへのマッチング事業に成長できればと考えております。